フリマでサステナブル!アパレルが抱える問題を楽しい消費活動で解決
アパレルとは衣料品のことです。衣料品業界のことをアパレルと呼ぶこともあります。
アパレルは、水や電気をたくさん使い、染料では化学物質も使うため環境に悪い業界といわれることがあります。しかし、アパレル産業はつくる人もいれば買う人もいるから成り立っています。
今回は、SDGsの「つくる責任つかう責任」から私たち消費者ができるアパレルのサステナブル活動を紹介します。
アパレルと環境問題は関係があるのか
アパレルは衣料品のことで、環境問題とは関係ないジャンルに感じるかもしれません。しかし、アパレルはポリエステルなどの化学繊維が多く使われ、それらの原料は石油です。廃棄されれば燃やされて二酸化炭素を排出します。ファストファッションと呼ばれる安価なアパレルブランドが多くなり、ひとつの服を長く着る人は少なくなっているのかもしれません。どんどん捨てて新しい服を買うことが当たり前になれば、排出される二酸化炭素量は右肩上がりで地球温暖化に拍車がかかります。
実は、服を作るためにはたくさんの水も使います。Tシャツを一枚作るために必要な水の量はどれくらいだと思いますか? 2,700リットル以上です。
これには、Tシャツの原料である綿花を育てる水も含まれていますが、想像を絶する量です。地球上には、きれいな飲み水の確保ができない人たちもいます。
華やかなアパレルの影には、環境問題という大きな問題が隠れています。
※参照
コットンって環境に悪い?サステナブルファッション視点でのコットンの生産と利用|WWF
我慢は長続きしない! 解決策はフリマサイト
アパレルが抱える環境問題を解決するには「一枚の服をボロボロになるまで着る」や「化学繊維が使われていない服だけを着る」という極端な方法もあります。しかし、無理や我慢は長続きしません。かわいい服があれば欲しくなるし、化学繊維の扱いやすさは大きな魅力です。おすすめのサステナブルな解決方法は「フリマサイトの活用」です。
フリマサイトとは、オンライン上でフリーマーケットを開くイメージで出品アイテムを売買できるサイトです。メルカリやラクマなど聞いたことがあると思います。出品者は、売りたい品物の写真を撮って掲載します。
値段やコメント、商品の状態を入力するだけで出品することができます。匿名配送ができるため、購入する人も自分の住所を相手に伝えることなく商品を受け取ることができるのです。スマホアプリもあるので、商品の写真を撮ればすぐに販売できるようになっています。
フリーマーケットやお下がりは立派なサステナブル活動です。アパレルは、捨てれば燃やされてしまうけれど、持ち主が変わるだけならば環境に影響はありません。むしろ必要とする人のもとに必要なものが届くことで商品を有効活用することができます。
フリマサイトの活用は、楽しさや利益が得られることもあり、無理なくサステナブルに続けられる方法です。
フリマサイトで買いたいアパレルはこれ!
フリマサイトで、不要になったアパレルを売ることもサステナブルな活動ですが、購入することもサステナブルな活動です。フリマサイトで購入することは再利用することであり、再利用は環境問題を考えた3R活動(リデュース・リユース・リサイクル)のひとつにもなっています。
・リデュース:資源の量を少なくする (例)マイバックを持参し包装をお断りする
・リユース:使用済み製品を繰り返し使う (例)フリーマーケットで購入したものを使う
・リサイクル:廃棄物を原材料として使う (例)再生ガラスが使われる化粧品を購入する
引用:3Rについて|リデュース・リユース・リサイクル推進協議会
フリマサイトには、たくさんの種類のアパレルが出品されています。画面をみていると、つい「あってもいいけどなくてもいいもの」まで買いたくなってしまいます。しかし不要なアパレルを買って捨ててしまっては本末転倒です。「必要なもの」をしっかりと見抜きましょう。
実は、店舗の新品を買うよりもフリマサイトで買った方がお財布にもお得になるアパレルがありますのでご紹介します。
子供服
子ども服は、新品を購入してもすぐにサイズが小さくなってしまいます。そのたびに捨ててしまっては、環境にもお財布にもよくありません。子ども服は使用する期間が短いため、状態のいいものが多く出品されています。
フォーマルウェア
セレモニーやフォーマルで使うアパレルは、使う頻度が少ないため、新品を買っても宝の持ち腐れになってしまうことが多いのではないでしょうか。しかも、久しぶりにクローゼットから出してみたら、ウエストが入らなかったり丈が短くて着られなくなっていたりします。それでも、セレモニーやフォーマルのアパレルは値段が高いため、思い切って買い替えることもためらいます。
フリマサイトには、定価ならとても手が出せない高級ブランドのセレモニースーツやフォーマルドレスがたくさん出品されています。「久しぶりに出したらサイズがあわない」という悩みを抱えている人は意外と多く「サイズアウトしました」と出品理由が書かれているものが多くあります。
子ども服と違って、大人の服は「なぜ出品するのだろう」と理由が気になるときがあります。とくに喪服は「遺品整理だったら嫌だな」と思うかもしれません。「サイズアウトしました」と理由がハッキリすることで、気持ちよく購入することができるのではないでしょうか。
フリマサイトは、新品同様のものならば定価の半額程度、多少使用しているならば定価よりの3割以下で購入することもできるため、楽しみながらサステナブルにエコ活動ができるのです。
フリマサイトで失敗しないためのポイント
環境にもお財布にもやさしいフリマサイトですが、いくつか注意点があります。
サイズや商品の状態をチェック
フリマサイトの出品者の多くは正直に商品の状態やサイズを掲載していますが、中には「?」と思うことがあります。
例えば、商品の説明に「難あり」や「ノークレームノーリターンでお願いします」と書かれているときには要注意です。「難あり」の場合は、具体的にどこに難があるのかを確認する必要があります。白いスーツに大きなシミがあれば、どんなに安くてもやめたほうがいいのかもしれません。
返品の可能性を読み取る
また「ノークレームノーリターン」とは、クレームや返品は受けつけないという意味です。クレームや返品が予測されるような商品なのかもしれません。
フリマサイトは、顔が見えない取引のため、少ない文章から人柄や隠された意味を読み取る必要があります。
とくにサイズは、タグの表示をそのまま信じるのではなく、実寸で検討します。洗濯を繰り返したり、お直しをしていたりする可能性もあります。実際の長さを測ってもらい、手持ちの服と照らし合わせてみるといいでしょう。
出品の際のヒント
フリマサイトの購入に慣れてきたら出品にも挑戦しましょう。不要になった服やバッグを売ることは、サステナブルなエコ活動です。
発送するときには、梱包をします。100円ショップで包装紙や梱包材を購入する人もいますが、サステナブルを意識するならば梱包も再利用がおすすめです。
大きな服を包むときには、紙袋を開いて使うと便利です。持ち手を取り除いたら、糊付けされている箇所を剥がします。広げてみると想像以上に大きな包装紙になります。紙袋の表面は防水加工されているものも多く、発送に適しています。
バッグや帽子の型崩れ防止に新聞紙を丸めて入れる人もいますが、インクが付いてしまう可能性があるためやめたほうがいいでしょう。中に詰めるものは、インターネットショッピングで買い物をしたときに入っている緩衝材を再利用します。
おわりに
アパレルは、外見だけでなく内面も輝かせてくれる大切なものです。しかし、そのために自然環境や一部の地域に負担をかけることはよくありません。
フリマサイトは、アパレルを我慢することなく楽しみながら続けられるサステナブルなエコ活動です。
「捨てようかな」と思っているアパレルがあったら、捨てる前にフリマサイトに出品してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、どこかの誰かに大切に引き継がれるかもしれません。
この記事へのコメントはありません。