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リサイクルシステムの5つ具体例|電池やプラスチックから車まで生まれ変わる!

リサイクル 乾電池

「リサイクル可能なものは何でしょう?」と問われると、ペットボトルや缶などをイメージされる方が多いですが、私たちの生活に欠かせないほとんどの製品で、リサイクルを行うことができます。

そこで今回は、私たちの身近な5つの製品のリサイクルシステムについて、どうしてリサイクルが必要なのか、何に生まれ変わるのかについて詳しく解説していきます。

私たちの身近にあるリサイクルシステムとは?

私たちの生活に欠かせないものは、リサイクルすることで再び新しい製品に生まれ変わることができるものが多く存在しています。

例えばジュースやお茶・水などが入っているペットボトルをよく見ると、三角を描くように矢印模様の「PET」の表示があります。
ペットボトルマーク
これは「リサイクルマーク」と呼ばれる表示で、「資源有効利用促進法」 によって表示が義務付けられています。

このリサイクルマークが表示されている製品は、リサイクルを行うことで新たに製品として生まれ変わることができ、身近なものではペットボトルの他に、ダンボールやアルミ缶、スチール缶、古着など様々です。

これらのリサイクル可能な有価物は私たちの身近に多く存在していますが、どのようなものが、どのようにリサイクルされるのでしょうか?

ここからは、私たちの身近なもののリサイクルシステムについて、5つのリサイクルシステムを解説していきます。

1.水銀を使用した電池・蛍光灯のリサイクルシステム

乾電池 リサイクル
蛍光灯や乾電池には微量の水銀が含まれており、「水銀使用製品産業廃棄物」に該当します。

水銀は常温で液状化する唯一の金属で、気化して発散しやすいという特徴があります。

そのため、食物連鎖を通じて大型魚類などに蓄積していき、その食物を食べた人に有害な影響を及ぼすことがわかっています。

そこで2017年8月16日に発行した「水銀に関する水俣条約」という国際条約では、保管、廃棄物等の項目において「環境上適正な補完、水銀廃棄物、汚染サイト」と定めています。

要約すると、水銀を含む製品を処分する時は、水銀が漏れ出さないように正しく処分しましょうということ。

この「正しく処分」とは、例えば自治体が定める廃棄ルールに従う、あるいは家電量販店や市区町村役場などに設置されている「リサイクルステーション」などの回収ボックスを利用して処分するということです。

リサイクルステーションを通じて回収された、水銀を含む乾電池や蛍光灯などの製品は、主に北海道の「野村興産」という会社でリサイクルされます。

リサイクルされた水銀を含む蛍光灯や乾電池は、粉砕作業や選別作業を経て、歴史的建造物や漆器水銀と硫黄を化合させ朱を作り出したり、大学や研究機関の水銀試薬、再び蛍光灯や特殊計測機器などに生まれ変わります。

使用済み乾電池・蛍光灯のリサイクル||野村工業株式会社
蛍光灯を処分するときに押さえるべきポイントとは?|ecooonline
水銀に関する水俣条約の概要|環境省

2.プラスチックのリサイクルシステム

ペットボトル コンポスト
ペットボトルやタッパー、お惣菜を入れるパックなど、私たちの生活に欠かせないプラスチックのリサイクル方法は主に3つあります。

マテリアルリサイクル
ケミカルリサイクル
サーマルリサイクル

マテリアルリサイクルは、廃プラスチックをそのまま原料にして新しい製品を作り出すリサイクル方法で、コンテナやベンチ、フェンス、遊具、土木シートなどに生まれ変わります。

ケミカルリサイクルは、廃プラスチックを化学反応により組織変換した後にリサイクルを行う方法で、繊維工場やシート工場、成形工場などで溶融された後に、下敷きや防草シート、作業服などに生まれ変わります。

最後にサーマルリサイクルは、ごみを焼却する際に発生する熱エネルギーを回収して利用する方法で、分別が難しいプラスチック製品が混ざった資源ごみで選ばれる方法です。

プラスチックごみは、自治体の「プラスチック・ペットボトルごみの日」に処分する、あるいはスーパーなどの店頭に設置された回収ボックスを利用することでリサイクル可能です。

ペットボトルは再びペットボトル製品に生まれ変わる他に、様々な製品に生まれ変わることができるという特徴があります。

プラスチックリサイクルシステム|DINS関西株式会社 R&E事業所
プラスチックをリサイクル方法は3つ!それぞれわかりやすく解説|gooddo

3.消化器のリサイクルシステム

消化器 リサイクル
公共施設や遊戯施設など、様々な場所で設置を義務付けられている消化器は、2010年以降に製造されたものであればリサイクルシールが貼られています。

2009年以前に製造された消化器にはリサイクルシールが貼られていないので、「既販品用リサイクルシール」を購入して貼り付けなければ、処分することができません。

なぜなら、消化器は自治体のごみ回収を利用して処分することができない製品のひとつで、リサイクル窓口に連絡してリサイクルして処分する必要があるからです。

一言に消化器と言っても消化器には、「消化薬剤」「本体容器」「アッセンブリー」「PFOS含有消化器」の4つのリサイクルを行うことが可能で、リサイクルされた消化器は肥料や消化薬剤、鉄・ステンレス、アルミなど様々なものへと生まれ変わります。

2020年度には再資源化率91.8%に上り、環境負荷の軽減や不法投棄、破裂事故を防止するのに役立っています。

リサイクルの流れ |消化器リサイクル推進センター
リサイクルの仕組み|消化器リサイクル推進センター
消化器は放置せずリサイクル腐食したものに要注意|政府広報オンライン

4.バイクのリサイクルシステム

古いバイク リサイクル
使えなくなったバイクは、修理や整備を行えば再び乗れるようになることが多く、廃棄されるバイクの場合は解体してパーツを集めれば、そのパーツは再び違うバイクで活用することができるリユース性の高い製品です。

そのため、本田技研工業(株)、ヤマハ発動機(株)、スズキ(株)など8社が協力してバイクのリサイクルである「二輪車リサイクルシステム」を立ち上げました。

バイクをリサイクルするには、指定取引所へ直接持ち込む方法と、廃棄二輪車取扱の指定取引窓口に持ち込む方法があります。

廃棄するバイクと、「廃車申告受付書」「軽自動車届出済証返納済確認書」「自動車検査証返納証明書」などの必要書類とともに持ち込むことでバイクをリサイクルできます。

リサイクルマークの有無にかかわらずリサイクル料金は不要なので、自動車と異なり経済的な負担はありません。

オートバイ(自動二輪車・原付付自転車)リサイクル|クリーンピア共立
二輪車リサイクルの紹介|公益社団法人自動車リサイクル推進センター

5.自動車のリサイクルシステム

古いクルマ 廃車
自動車のリサイクルは、「自動車リサイクル法」によって定められており、適切に処分する必要があります。

これまで車は約80%がリサイクルされて、残り20%が埋め立て処分されていましたが、近年最終処理場の容量が不足してきたことや、処分費用の高騰などの理由で、適切に車を処理することが難しくなってきました。

例えば車のエアコンに含まれるフロン類は、適切に処理しなければオゾン層を破壊して地球温暖化問題を引き起こす要因になると言われています。

そのため、適切に車を処分できるように、法律によって車の処分方法を定めることになりました。

リサイクルされた車はエンジンやボンネットなど再利用可能な部品として再利用される他に、鉄などの有用金属は、素材として新しく生まれ変わります。

自動車リサイクル法とは|経済産業省

まとめ

スーパーや市区町村役場などの公共施設など、様々なところに設置されているリサイクルステーションでは、主にペットボトルや缶、古紙を回収していることが多いですが、その他にも私たちの身近にある製品のほとんどが、リサイクルすることが可能です。

今回ご紹介した5つの製品は、私たちの生活に欠かせない製品なので、処分するときは可能な限りリサイクルするようにすることで、再び新しい製品へと生まれ変わることができます。

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