サステナブル・ブランドとは?環境に配慮した2021年注目のファッションや企業も紹介
アパレル業界でサステナブルな取り組みが加速するなか、ものによってはファストファッションの要素を拭いきれない部分もあります。
環境・人・社会に配慮した次世代のファッションを楽しむには、持続可能性をコンセプトに掲げるサステナブルなブランドを選んでみましょう。
サステナブルなファッションブランド
現在注目を集めている、サステナブルなファッションブランを4つご紹介します。
SLURR|トレンドをプチプラ価格でゲット
©STRIPE INTERNATIONAL
SLURR(スラー)は2021年2月に誕生した、20代~30代向けのECブランドです。
若者向けに、フェミニンかつカジュアルなファッションを展開します。
2,000~5000円台と手にとりやすく、トレンドを取り入れた使いまわしのきくアイテムが豊富です。
ファッションを通して環境保全につながる取り組みの一環として、6パターン着まわせる「bannou one piece(万能ワンピース)」を販売。
気に入って購入した服であっても、しばらく着ると飽きてしまいタンスのこやしになりがちです。
しかし6WAYで着こなせるマルチなデザインであれば、1着でもおしゃれの幅が広がりますよ。
※参考
「STRIPE CLUB」| ZOZOTOWN SLURR
NAGIE(凪へ)|次世代型の「循環」を目指す
©Mitsubishi Corporation Fashion Co., Ltd.
NAGIE(凪へ)は、循環をテーマとする次世代型のサステナブルなファッションブランドです。
リサイクル素材を使った服を限定受注生産し、大量生産・大量廃棄を抑制しつつ、ライフスタイルに寄り添ったサステナブルニーズに応えます。
再生ポリエステルをはじめとしたリサイクル素材を全品番に使用するだけではなく、古着回収もおこなうことで衣類の循環システムを確立しました。
2021年にはオンラインフィットネスサービスのミラーフィットとタッグを組み、吸水速乾や伸縮性など機能性にもこだわることで、使いやすさと着心地を追求したアイテムもそろえています。
WHOLEPERSON|ジェンダーレスなデイリーウェア
©豊島株式会社
2021年6月に誕生したばかりのWHOLEPERSON(ホールパーソン)は、性別や年齢の垣根を超えたジェンダーレスのデイリーウェアブランドです。
コロナによるテレワークの普及により、仕事とプライベートの境目がなくなりつつあることから、日常生活のあらゆるシーンで誰もが着られるファッションを提案。
Tシャツやパンツなど性別問わず着られるアイテムを中心に、リラックス感のあるシンプルなデザインが魅力です。
allbirds|世界一の履き心地と環境へのやさしさをシューズで表す
©Allbirds
海外セレブも愛用し、世界中で注目を集めるサステナブルなスニーカーブランドのAllbirds(オールバーズ)。
2020年1月に原宿にて日本第一号店がオープンし、反響を呼んでいます。
オールバーズのこだわりは、徹底したサステナブルなものづくりです。
素材をどのように使い、どのように地球へ還すのかを第一に考えて研究開発を続け、環境にやさしい天然素材のメリノウールを使用。
そのほかユーカリの木から生み出される繊維や、ペットボトル・再生段ボールを使用するなど、環境負荷が低い素材選びと製品づくりに注力しています。
サステナブルなコスメブランド
化粧品業界でもサステナブルな取り組みが浸透し、多様性が尊重される現代にあった工夫が施されるようになりました。
SNIDEL BEAUTY|サステナビリティとモードを両立
© SNIDEL BEAUTY
2021年2月、ファッションブランドであるSNIDEL(スナイデル)のブランド名を冠した、新しいコスメブランドSNIDEL BEAUTY(スナイデル ビューティ)がリリースされました。
美しさを自分のために消費するのではなく、人や環境にやさしい前向きな選択肢として、サステナブルなコスメを提案。
天然由来成分にこだわるだけではなく、使い心地や発色などの細部にぬかりなくスナイデルのモードさを反映させています。
BAUM|樹木との共存と循環を意識した資生堂の本気
© BAUM
BAUM(バウム)は、樹木の恵みに着目したスキン&マインドブランドです。
「樹木との共存」をテーマに、樹木の恵をもらうだけではなく、植樹活動により循環の仕組みをつくりだします。
成分とパッケージは、環境負荷がかからないよう工夫が施されているのが特徴。
木製家具メーカーのカリモク家具とコラボレートし、家具の製造工程で発生したオークの木片を再生利用してパッケージを作成しました。
さらに住友林業とも協業することでオークを中心とした植樹を進行し、BAUMが掲げる樹木の循環システムが成立しています。
VKSARA|ハラールとオーガニックの融合
© PLAISIR
VKSARA(ヴィケィサラ)は、日本で誕生したオーガニックコスメブランドの一面だけではなく、ハラール認証を受けた新ジャンルの顔も持ち合わせています。
「化粧品にも食品と同じレベルのシビアさが必要だ」と思い立ったことから視野を世界へ広げ、厳格な基準のハラール認証を取得。
自然の恵と実用性を両立させるため、オーガニックの研究を続けつつ科学の力もバランスよく反映させています。
世間が選んだサステナブルなブランドトップ3
「サステナブル・ブランド国際会議2021横浜」が開催され、SDGsに関する企業ブランド調査のランキング結果が発表されました。
調査対象企業180社から世間の人々が選んだ、サステナブルなブランドトップ3をご紹介します。
※参考
SDGsに貢献する企業ブランド調査結果を発表、1位はトヨタ/企業のサステナブル活動の促進へ
1位「トヨタ自動車」
©TOYOTA MOTOR CORPORATION
サステナブルなブランド第1位に輝いたのは、日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車です。
「SDGsに貢献していそうだ」というイメージや、SDGsに対する具体的な活動内容の認知など、あらゆるランキングで1位を獲得しています。
トヨタ自動車のサステナブルな取り組みから、身近なものを取り上げました。
・新エネルギーの活用による環境負荷の低減
・自動運転技術の開発による交通事故死傷者ゼロ社会の実現
・自然災害を見据えた電力供給源になるクルマ開発
クルマひとつでさまざまな角度からサステナブルな取り組みを実行。
環境に配慮すると同時に、私たちの生活がより豊かに・安全になる企業努力を積み重ねています。
2位「良品計画」
©Ryohin Keikaku Co., Ltd.
流通(小売り)業界で1位に輝く良品計画は、全体で2位にランクインしました。
日用品を豊富にそろえ、暮らしの身近に寄り添うブランドです。
無印良品が掲げる「感じ良いくらし」の実現のために、環境・人・社会のためになる100のアクションを実行。
100の取り組みのうち、私たち消費者にとって「いいな」と思える取り組みをピックアップしました。
・ニットやスリッパなど手洗い可能な商品を多数販売
・お客様の声を反映した品質・価格の見直し
・もったいないを減らす素材を厳選
これらはすべて、無駄をなくし日用品を長く使うための取り組みです。
今あるものを長く使い続けるだけでも、私たちができる身近なサステナブルアクションといえます。
※参考
100の良いこと|良品計画
3位「味の素」
©AJINOMOTO CO.,INC.
食品業界で1位に輝く味の素は、全体で3位にランクイン。私たちの生活に欠かせない食を通じて、健康でよりよい社会の実現に貢献する企業です。
バイオサイクルと呼ばれる資源循環を実現しアミノ酸を活用することで、豚や牛の排せつ物発生から発生する温室効果ガスの減少や、大気汚染・水質汚染の軽減に貢献。
アミノ酸を取り出した後の廃棄物を肥料として再利用し、無駄をなくすことに成功しました。
現在、味の素は消費者に向けたコミュニケーションツールやプロモーションをおこなってはいないものの、今後はサステナブルな活動を具体的に発信できるよう準備を進めています。
※参考
味の素:Social Good な企業とその取り組み #57
まとめ
サステナブルな取り組みが加速するなか、各業界を代表するブランドだけではなく、新しく誕生したブランドでも工夫や努力がみられます。
普段何気なく使っているものは、もしかしたら持続可能な社会のためにブランドのこだわりが詰まっているのかもしれません。
商品に施された工夫に気づくと、自分のためだけではなく環境や社会のことを考えながら商品選びができるようになるはずです。
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