リサイクルステーションとは?3つのメリットと自治体・民間の設置例を紹介
全国各地に設置されている、ペットボトルや缶、古紙などを回収する「リサイクルステーション」。
このリサイクルステーションは、これまでは市区町村役場や公共施設などに主に設置されていましたが、近年スーパーや民間企業の休憩室近くに設置されることが増えてきています。
そこで今回は、なぜペットボトルや缶などはリサイクルする必要があるのか、全国各地に設置されているリサイクルステーションでできることや、利用する3つのメリットについて詳しく解説していきます。
リサイクルの必要性
©2013 JEMAI
私たちが日常生活をおくる中で排出されるペットボトルや缶・プラスチックごみ・ダンボールなどの資源ごみは、「天然資源」と呼ばれる自然界に存在している物質から作り出されます。
ペットボトルは、石油から作られるテレフタル酸とエチレングリコールを原料にしており、アルミ缶はボーキサイトからアルミナを取り出して電気分解することで作られます。
ダンボールは、ダンボール原紙と呼ばれる古紙とパルプでできており、不要となった紙ゴミをリサイクルして作られていることがほとんどです。
例えばアルミ缶をリサイクルすることで、天然資源からアルミ地金を作る時と比べて、エネルギー使用量を94%も減らすことができます。
リサイクルすることで、有限で貴重な天然資源を活用することができる他に、ただゴミとして処分する時と比べてCO2が排出されるエネルギー使用量を大幅に減らすことができます。
そのため、ペットボトルやアルミ缶などリサイクルできる資源ゴミは、後述するリサイクルステーションで処分することで、天然資源の有効活用と地球温暖化防止に取り組むことができます。
では、このリサイクルステーションはどのような場所にあるのでしょうか?また利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
リサイクルできるごみ|一般社団法人産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター
PETボトルの基礎知識|PETボトルリサイクル推進協議会
アルミ缶の特徴|アルミ缶リサイクル協会
リサイクルステーションとは?
リサイクルステーションは、自治体の専用回収窓口や、スーパーや家電量販店などの民間企業が店頭に設置しているリサイクルステーションのことです。
リサイクルステーションごとに受け付けている資源ゴミの種類が異なりますが、古紙やペットボトル・缶・食品トレー・古着などの資源ゴミを回収しています。
リサイクルステーションに資源ゴミを持ち込むだけで手軽にリサイクルできるので、例えばスーパーに設置されているリサイクルステーションであれば、お買い物ついでにリサイクルを行うことができます。
ここからは、各リサイクルステーションの特徴や、どんな民間企業がリサイクルステーションを設置しているのかについて解説していきます。
自治体のリサイクルステーション
各自治体が市区町村役場や各施設にリサイクルステーションを設置しており、例えば東京都の取り組みでは2021年1月に、高校や品川駅、民間企業などの事業所にリサイクルステーションを設置して、ペットボトルを新しいペットボトルに再生利用する「ボトルtoボトル」を実施しました。
ボトルtoボトル東京プロジェクト 令和2年度の実施結果について|東京都
また大阪府大阪市では、各民間企業などに古紙回収のリサイクルステーションの設置を呼びかけており、大阪市のホームページ上でどこに古紙回収リサイクスステーションがあるのか簡単にわかるように工夫しています。
古紙回収協力店制度|大阪市
民間企業のリサイクルステーション
©AEON CO., LTD.
全国展開の様々な民間企業で、リサイクスステーションの設置を進めています。
例えばイオンは全国約84万8千ヶ所(2021年7月現在)で、ペットボトルや牛乳パック、古紙の回収を行っています。
イオンのリサイクルステーションを利用することで、WAONポイントが貯まる嬉しい工夫がされており、家計に嬉しいリサイクルのカタチで環境保全に取り組んでいます。
リサイクルでためる|WAON
また、富山県、石川県、福井県、滋賀県、京都府の一部店舗にリサイクルステーションを設置している平和堂では、ペットボトルや空き缶、古紙を持ち込むことで、平和堂商品券を手に入れることができます。
リサイクルステーション|平和堂
リサイクルステーションを利用する3つのメリット
リサイクルステーションを利用することで、個人単位でリサイクル活動に参加することができる他に、3つのメリットがあります。
そこでここからは、リサイクルステーションを利用する3つのメリットについて詳しく解説していきます。
1.資源ごみをお得に処分できる
スーパーなどの店舗に設置されているリサイクルステーションを利用することで、ポイントが貯まったり、商品券や割引券を受け取ることができる場合があります。
店舗によって「ペットボトル5本につき1ポイント」などルールが定められていることが多いですが、シンプルに資源ごみとしてペットボトルなどを処分するだけでは得られない、ポイントや商品券を手に入れることができるので、お得にリサイクルを行うことができます。
2.天然資源を有効活用できる
冒頭でお話ししたように、ペットボトルや缶などリサイクルができるごみは、天然資源をもとに作られています。
リサイクルを行うことで、新たに天然資源を採って製品を作る必要がなくなるため、天然資源の有効活用や保護に協力することができます。
3.子どもと一緒にリサイクルについて学べる
スーパーなどの店舗は、子どもと一緒に頻繁に訪れる場所なので、子どもと一緒にリサイクルについて学ぶことができます。
「ペットボトルはこっち」「缶はこっち」など、子どもと一緒に分別してリサイクルを行うことで、幼い頃からペットボトルなどはどうやって作られているのか、なぜリサイクルを行う必要があるのかなどを知る機会になります。
まとめ
私たちが日常的に手にするペットボトルや缶、ダンボールなどの古紙は、天然資源と呼ばれる自然界に存在している物質を採ることで作られています。
しかし自然界に存在している物質ということは、無限に手に入れることができるわけではなく、有限な物質ということ。
そのため、ペットボトルや缶などはリサイクルを行って、天然資源を採る機会を減らすことができます。
私たちの身近なところでは、市区町村役場など公共施設やスーパーなど民間企業がリサイクルステーションを設置しており、利用することで個人単位でリサイクル活動を行うことができます。
またスーパーなど店舗に設置されているリサイクルステーションを利用することで、ポイントや商品券を受け取ることができるお得なサービスも実施しています。
私たちが日常的に手にするものだからこそ、リサイクルを行い、日常的に再利用することを習慣化することで、天然資源を個人単位で守ることができます。
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