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コンポストバッグで生ゴミを有効活用!家庭の食品ロスを減らす3つの取り組みも紹介

コンポスト

家庭科の授業で教わった「食品ロス(フードロス)」は、私たちの家庭から排出される生ゴミが約半分にあたることをご存知ですか?

食品ロスは「もったいない」だけではなく、「せっかく作ったのに」「これ高かったのに」と感じる心理的ダメージ、経済的ダメージの2つのダメージを私たちに与えます。

そして最も大きなダメージが地球温暖化への影響です

今回は、家庭でどのくらいの食品ロスが発生しているのか?食品ロスと地球温暖化の原因、私たちが今日から取り組める食品ロスを減らす3つの取り組みについてお話ししていきます。

年間276万t、家庭の食品ロスが抱える2つの問題

破棄するやさい

「食品ロス」という言葉はスーパーマーケットやコンビニが抱える問題であって、私たち一般家庭には関係がないように感じるかもしれません。

しかし2018年度では日本の食品ロスは年間で600万tでしたが、その46%、約半分の275万tが一般家庭から排出された食品ロスです。

なぜこんなにも私たちの家庭から食品ロスが発生するのかというと、以下のような「よくあること」が積み重なるからなのではないでしょうか。

「食材が安いから」と買いすぎてしまう
使いきれずに食材を傷めてしまう
買った食品を食べきれずに賞味期限を過ぎてしまう
料理を作りすぎてしまう など

家庭の食品ロスが抱える問題は、「もったいない」ということだけではなく、もっと複雑な問題を抱えています。

ここからは家庭の食品ロスが抱える2つの問題についてお話ししていきます。

心理的・経済的ストレス

食材カッティング

家庭で起こる食品ロスは、先ほどお話しした「よくあること」を3つの要因に分けて考えることができます。

料理を作りすぎて残してしまう「食べ残し」
食べられるところまで切って捨ててしまう「過剰除去」
未開封のまま食べずに捨ててしまう「直接廃棄」

特に作りすぎてしまうことや、未開封のまま捨ててしまうことは、「もったいない」と感じる方が多いのではないでしょうか。

「せっかく作ったのに」「せっかく買ってきたのに」「これ高かったのに」と感じることが、心理的なダメージとして一つのストレスになります。

更に心理的なダメージだけではなく、食品を購入する際にかかる費用もムダになってしまうので、経済的なダメージによるストレスが発生してしまいます。

処分する生ゴミの増加

残り野菜をぬか漬けにして美味しく食べる

市区町村が実施する可燃ごみ・一般ゴミの回収日は、平均で週に2回。

家庭で食品ロスが起こり続けることで、処分しなければいけない生ゴミの量が増えるので、ゴミの処分がとても大変です。

冬場はそこまで大きなデメリットを感じませんが、夏場はニオイや害虫の発生の原因になるので、衛生面でも家庭での食品ロスは大きなデメリットになります。

【参照】
食品ロスとは|農林水産省
家庭での食品ロスを減らそう|消費者庁
食品ロスの現状を知る|農林水産省(2020年)

食品ロスと地球温暖化は関係あるの?

酷暑の空

食品ロスは「もったいない」だけではなく、近年何かとニュースで見聞きする地球温暖化の原因の一つにもなっています。

生ゴミが増えると地球温暖化の原因となるCO2などが排出されます。

CO2が排出され続けると、20世紀末には猛暑を超えた「激暑」となる地域が多くなり、夏の最高気温が40℃を超えることが当たり前になることが予測されています。

日本だけの問題ではなく世界的な問題として見れば、地球温暖化によって住処を失った動植物の変化や絶滅、病気や飢餓、大規模災害の発生などのリスクが高まります。

【参照】
データで見る温室効果ガス排出量(日本)|全国地球温暖化防止活動推進センター
地球温暖化が進むとどうなる?その影響は?|WWF JAPAN


家庭のゴミを減らすために私たちが今日からできる3つのこと

家庭から排出される生ゴミの量を減らすことができれば、地球温暖化を防ぐことができる他に、ゴミの処理に悩まなくなるという大きなメリットがあります。

ここからは今日から早速試すことができる生ゴミの量を減らす方法をご紹介いたします。

1.必要な食材だけを購入する

オーガニック野菜の販売店頭
食材の買い過ぎを防ぐことで、家庭で起こる食品ロスの多くを解決することができます。

買い物に行く前に何が必要なのかメモをとるようにして、メモに買いてある食品以外は購入しないようにするだけで買い過ぎを防ぐことができます。

2.食品のストックはローリングストック

冷蔵庫の保存食品
調味料やレトルト・インスタント食品、飲料、お菓子や保存食などは、大規模災害時の備蓄として用意しておきたい食品です。

食材や食品のストックは、ストックしたまま忘れてしまい気づいたら賞味期限が過ぎていた、あるいは買い足してしまったということが多いので、この場合ローリングストックで食材ストックを備蓄するようにしましょう。

ローリングストックは日常的に食品ストックを使用するようにして、なくなれば買い足すことを繰り返すことで、無駄なく備蓄をすることができることです。

このローリングストックに、「使うときは賞味期限が近いものから使う」ことを意識することで、食品ストックの賞味期限切れを防ぐことができます。

【参考】
ローリングストックについて|トクする!防災

3.作り過ぎた料理は冷凍ストック

惣菜 冷凍ストック
あえて料理を多く作って、常備菜をストックしている家庭が多いと思います。

しかし常備菜は気づいたら調理してから日数が経過してしまい、残りを処分してしまうことが多いのではないでしょうか。

常備菜を無駄にしないために、作り過ぎた料理は冷蔵庫ではなく冷凍庫に保存することで数週間〜1ヶ月程度衛生的に日持ちさせることができます。


どうしても発生する食品ロスをゼロにする唯一の方法

食物廃棄物の再利用
ここまで家庭での食品ロスを発生させない方法についてご紹介してきましたが、それでもどうしても発生する生ゴミがあります。

このどうしても発生する生ゴミはCO2を発生させない唯一の方法として「コンポスト」で処理することで、生ゴミではなく堆肥として再利用することができるようになります。

コンポストとは?

コンポストとは堆肥を作る容器のことで、家庭で出る生ゴミや落ち葉、下水汚泥などの有機物を微生物の働きを活用して発行・分解させることができます。

かつてコンポストは、農業が盛んな地域で生ゴミや糞尿などを自作で堆肥にして田畑へ散布していました。

しかしコンポストは大きく場所を取る、いかにもゴミ箱のようなデザインである、堆肥になるまで時間がかかることから「家のインテリアに合わない」「効率が悪い」などの理由で利用されなくなり、これまで堆肥を利用していた農業は農薬や化学肥料を使用して効率重視の農業へと方向転換としました。

コンポストが抱えるデメリットを解消した「コンポストバッグ」とは

ローカルフードサイクリング株式会社プレスリリース画像©ローカルフードサイクリング株式会社
コンポストは大きなものなので屋外に設置して生ゴミなどを堆肥にすることができますが、現代の一般家庭では景観上や衛生面などの問題で従来のコンポストを設置しづらいという背景があります。

このような従来型のコンポストに代わって、コンポストのメリットとデメリットを解消したコンポストを福岡のLFC社が開発しました。

それは「LFCコンポスト」

一見ランチバッグのようなバッグ型のコンポストになっており、キッチンやベランダなどに置いておいてもインテリアを損なわない見た目で生ゴミを堆肥にすることができます。

これまで庭に設置する大きなコンポストが主流でしたが、ここまでコンパクトになったコンポストバッグが斬新で、手軽に試せるという理由から注目を集めています。

コンポストバッグはどうやって堆肥を作るの?

53 ©ローカルフードサイクリング LFCコンポスト©ローカルフードサイクリング株式会社
LFC社のコンポストバッグは、開発者のお父様がガンの宣告を受けたことをきっかけに、食養生で使う無農薬野菜がなかなか手に入らず、安心して食べられる食材を手に入れるのにお金と労力がかかることに開発者が疑問を持ったことがきっかけで開発されました。

電気を使用することなく分解を早める独自の配合基材を採用しており、土に戻る水分量を調節することが可能な専用紙袋を採用しているなど、環境に配慮したコンポストバッグなのでとても環境に優しいコンポストバッグです。

毎日300g程度の生ゴミを3週間ほど投入することができ、3週間経過したら袋を閉めてさらに2週間熟成させることで堆肥を作ることができます。

できた堆肥はコンポストバッグを外側に折ってそのままプランターとして使用することができ、コンポストバッグと一緒に送られてきた種を巻いて野菜を育てることができます。

コンポストバッグの導入費用は2,980円(定期購入価格:1,380円)なので、気軽に試せる消費者に優しい価格設定なのも嬉しいポイントです。

インテリアに馴染むバッグタイプのコンポストはまだ珍しいですが、今後ニーズが高まればさまざまなメーカーからコンポストバッグが販売され、いろんな商品から自分にあったコンポストバッグを選ぶことができるのではないでしょうか。

【参照】
家庭の生ゴミがゼロに!?都市型コンポスト、販売開始|PR TIMES
LFCコンポスト

まとめ

私たちの家庭から排出される生ゴミは「食品ロス」の一つで、食品ロス全体の約半分にあたります。

食品ロスは「もったいない」だけではなく、生ゴミを運搬・処理するためにCO2が排出されるので、気候変動・地球温暖化の原因の一つになってしまいます。

地球温暖化がこのまま進めば、日本の夏は40℃を超えることが当たり前になり、環境の変化で住処を追われた動植物の変化や絶滅などが問題視されています。

これらの問題に対して、私たちが今日から取り組むことができるのは難しいことではありません。

少しだけ買い物の方法を変えたり、食品や食材のストック方法を変えるだけで、多くの家庭から排出される食品ロスを減らすことができます。

また生ゴミの処理にはコンポストバッグを利用することで堆肥として再利用できるので、家庭菜園やガーデニングの良質な肥料になるためぜひ試してみてくださいね。

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