エコマークの商品の探し方!意味から文房具やサービスの商品例まで紹介

エコイメージ 手のひらに地球

オフィス内にある社員用の文房具棚や、書店の文具コーナーに置かれている文房具をよく見ると、商品によっては「エコマーク」がついているものを見かけますよね。
何となく「環境に良さそうな商品なのかな?」と思いながらもマークは見過ごしがちですが、実は1988年に制定された歴史の古いマークで、環境保全に役立つと認められた商品だけにつけられるラベルなんです。
エコマークについて|公財)日本環境協会

現代では、モノだけでなくサービスにも適用されるようになったエコマーク。
わたしたちが日々の買い物でエコマーク商品・サービスを選ぶと、どのような形で環境保全に貢献できるのでしょうか。

この記事では、エコマークに込められた意味・わたしたち消費者がエコマーク商品を選ぶべき理由・エコマーク認定を受けた具体的な商品の探し方についてご紹介します。

エコマークに込められた意味

エコマークロゴ
エコマークとは、世の中にあるたくさんの商品(製品・サービス)の中で、「生産」から「廃棄」までのライフサイクル全体を通して環境負荷が少なく、環境保全に役立つと認定された商品につけられる環境ラベルのことです。

エコマークは、主にわたしたち消費者に対する意識喚起を目的として用いられます。
環境を意識した商品選択と、関係企業の環境改善努力を進めることで、サステナブルな社会の形成をはかっていくことがミッションです。

歴史を紐解くと、エコマークが生まれ事業としてスタートしたのは1980年代のことで、当時は都市生活型の公害が深刻化していた時代でした。
そこで当時の環境庁は、新しい環境政策のひとつとして「環境保全に望ましい製造方法や環境負荷が小さい商品、リサイクルしやすい商品の推奨方策を検討し、これらの方法・製品の普及を図る」ことを掲げたのです。
エコマークの歴史|公財)日本環境協会

西ドイツの環境保護ラベルなどを参考に、1988年にエコマークが制定された後、1989年2月には7種類の品目を対象としてエコマーク事業がスタートしました。
その後1996年に、「生産」から「廃棄」までの製品のライフサイクル全体を通した環境負荷を検証する「LCA(ライフサイクルアセスメント)」の考え方を導入し、現在に至ります。
ライフサイクルアセスメント 部品
2015年9月に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の中でも、持続可能な消費と生産のパターンを確保することが、目標12「つくる責任 つかう責任」として掲げられています。
これは、わたしたち一人ひとりが普段から意識してエコマーク商品を選ぶことは、SDGsの達成にも間接的につながっていることを意味しています。
SDGsとは(国際連合広報センター)

エコマークのついた文房具の探し方と、よく見かける商品例

エコマークがついた文房具にはどのようなものがあるのか、お店を回りながら探してみるのも楽しそうですが、近所のお店に一軒ずつ足を運ぶのは時間がかかってしまいますよね。
そこで、オフィスや学校で比較的よく見かけそうなものを、いくつか例にとってご紹介します。

エコマーク事務局では、誰でも気軽に商品検索ができるサイトを運営しています。
文房具の場合、以下のリンクからエコマーク商品を確認できます。
公財)日本環境協会 エコマーク事務局(文具・事務用品)

サイト内を見てみると、ボールペン・のりなどの比較的よく見かける商品から、意外と気にする機会が少ないコピー用紙まで、たくさんの商品が見つかります。
例えば、次にご紹介するような商品は、オフィスワーカー・学生さんならどこかで見かけたことがあるかもしれません。

スティックのり プリット(Pritt)

©PLUS Corporation


赤色の容器が特徴的なスティックのり・プリット(Pritt)は、オフィスや学校での事務作業などで使った経験がある人も多いのではないでしょうか。
こちらの商品は、プラスチック材に再生プラスチックを70%以上使用しており、製品および消耗部分は重金属類の溶出基準値を満たしています。

また、製品にはリサイクルしやすいよう、材質表示がなされています。
プリットは、これら主な認定要件を満たしているため、エコマーク商品として認定されています。

Xスタンパー ネーム9

Xスタンパー

©Shachihata Inc.


いわゆる「シヤチハタ」の名称でおなじみの、インキ補充で何度でも使える認印です。
プラスチックの再生率は商品によって異なりますが、数値としては総じて77%以上となっています。

ちなみに、シヤチハタ株式会社の商品は、他にも朱肉やスタンプ台などがエコマーク商品として認定されています。
朱肉等は、消耗部分の交換・補充部品があることも、主な認定要件となっています。

「エコマーク認定サービス」の認定基準とその探し方

サービスの分野でエコマーク認定基準が制定されたのは、2010年11月のことです。
この時に制定されたのは、損害保険の分野でした。

その後、認定要件を満たした飲食店はエコレストラン、ホテル・旅館はエコホテル、小売店舗はエコストア、商業施設はエコ施設として、エコマークを表示できるようになりました。
具体的なサービスは、以下のエコマーク認定サービスの公式サイトからチェックできます。
エコマーク認定サービス

エコマーク商品に比べると、エコマーク認定サービスは基準が制定されてから日が浅いため、その存在を知らなかった人も多いのではないでしょうか。
実は、以下のような有名店も、エコマーク認定を受けているんです。

吉野家

吉野家の店舗

©YOSHINOYA CO., LTD.


「うまい、やすい、はやい。」のキャッチコピーでおなじみの牛丼チェーン・吉野家では、省エネ性能が高いLED照明の設置・環境負荷の少ないフロンガスを使用した空調機器が使われています。
ほかのエコな取り組みとしては、小盛・ドリンクSなどのメニュー設定、アレルギー表示・原産国表示を行っていることなどがあげられます。

※全国各地に認定施設がありますが、エコマーク認定サービスの公式サイトを見る限り、すべての施設が対象となっているわけではないようです。
認定施設一覧|エコマーク認定サービス(吉野家ページ)

ケーズデンキ

ケーズデンキロゴ

©K’S HOLDINGS CORPORATION


「新製品が安い」のCMで知られるケーズデンキでは、以下のような取り組みが行われています。

・環境に配慮された商品の販売
・エコマーク商品の販売
・容器包装や使用済み製品を店頭で回収しリサイクル
・販売した商品の修理を店舗で受け付け
・再配達を減らす取り組み

ケーズデンキの素晴らしいところは、上記に加えてさらに施設独自の取り組みを行っていることです。

例えば、わたしたち消費者にとって嬉しい取り組みをあげると、自社独自の長期無料保証サービスの提供です。
愛着のある家電を長く使い続けたい人・なるべくゴミを出したくないと考えている人にとっては、非常にありがたいサービスの一つです。
ケーズデンキ 長期無料保証

おわりに

わたしたち消費者が、一人だけで環境保護のために活動しようと考えたら、それは時に途方もない行為に思えてくるかもしれません。
しかし、エコマーク制度は、わたしたちに「個人の立場から環境保護に貢献できる選択肢がある」ことを教えてくれます。

文房具やサービスだけでなく、日用品・家具・ファッションなど、幅広いジャンルの商品がエコマーク認定を受けています。
店頭だけでなく、エコマーク運営局の公式サイトから探すこともできるので、まずは普段よく使うジャンルのものから選んでみてはいかがでしょうか。

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